2月28日三菱重工との懇談会で大かわら市会議員が提示したアンケート結果のグラフを紹介します。アンケートは日本共産党神戸市会議員団が兵庫区南部で配布し、返送されてきた300通を集計したものです。大かわら市議提供のグラフは次のような結果です。
三菱重工神戸造船所に要請ー連絡会の8人
2月28日神戸の造船を残そう連絡会の代表8人が三菱重工神戸造船所に要請しました。要請書の骨子は
1.原発製造から自然エネルギー分野への転換、商船建造撤退の見直し
2.造船はもちろん、神戸造船所に仕事を持ってくるようにしてほしい。
3.無理な遠隔地配転や失業者を出さない取り組みは企業の社会的責任
4.造船設備、造船技術のいじのため、造船ブロックや特殊船建造等考えてほしい。
参加者からは住民アンケートで300人から返送があり、54%の住民が「商船部門を神戸に残すべきだ」と言っている(大かわら市会議員)
「職場はオール定時になり、長崎への応援も出てきている、船の受注はあり2~3年仕事量を確保している、神戸に持ってこれないのか」
「下請け業者も笠戸ドックや丸亀、今治などに行っている、三菱はこれまで共存してきた業者を困らせている」「三菱と共に発展してきた地域であるから労働者を減らさないでほしい」
「社長も事業計画の見直しまで言及している、ぜひ見直しを」など多くの意見を出しました。
会社は「現在は計画通り進んでいる、船は3月9日の進水で終わりになる、神戸だけ船の種類で競争力がないのが実情。原発は海外は計画通り、国内は政府の方針を待っている。労働者の数は減っていない。長崎応援は長崎の要請だ。仕事量の確保には全力をあげている。」とこたえ、「事業計画の見直しは毎年やっている、決算が終わる時に見直しをするだろう」と述べました。
代表団は今後の話し合いを要望し、終わりました。
国土交通省に要請しました
「神戸の造船を残そう」連絡会は重厚産業労組、造船重機連絡会の国土交通省要請行動に参加
世界と日本の造船の現状について今出課長の説明を受けた後、神戸の状況を金沢市会議員が説明し、造船の維持復活の重要性を訴えました。 課長は「日本の企業はこれまでの造船不況のの時のような護送船団的ではなく、各社それぞれの戦略で対応している。役所は手を縛らない方針だ。」「造船産業の谷の大きさ・深さは分からない、造船は世界の発展と共に発展する「成長産業」というのは間違いない。」「三菱が今後手をつけなかった船種をどうするかが、今後注目される。」等を説明。要請団は「国土交通省は企業の生き延びることだけを説明するが、労働者や市民がいることを考えてほしい」「企業城下町の一つや二つは潰れてもいいという考えか」など労働者・市民の生活を重視するよう訴えました。
楽しく新春の集い
要請署名1902筆を提出
12.21集会和田宮公園に100人!三菱重工神戸造船所の商船建造継続を求める集会
12月21日午後6時から三菱重工神戸造船所の門前にある和田宮公園で「商船建造継続を求める集会」を開催、寒空の中約100人が集まり、「三菱重工神戸造船所は商船建造を継続せよ」「原発に代わる仕事を確保せよ」「すべての労働者の雇用を守れ」と唱和しました。また、時を同じくして撤退を発表した富士通テンに対しての特別の訴えもありました。集会決議もさいたくしました。
集会決議
昨年7月21日三菱重工神戸造船所は2年後には商船建造部門を長崎造船所・下関造船所に集約し、潜水艦建造に特化する、そして原子力部門を強化し人員も受け入れることを発表し計画を進めてきました。その結果神戸造船所では商船の建造は一隻の進水を残すのみとなりました。
私たちは、神戸港には造船はなくてはならない存在であること、造船産業は裾野が広く、雇用と地域経済を支える重要な産業だとして「神戸の造船を残そう」運動を進めてきました。
3月11日に起きた東日本大震災と東京電力福島第一発電所の原発事故は国民の生活と意識を大きく変えました。「原発ゼロ」「再生可能エネルギー、クリーンエネルギーへの転換」が世界の世論となり、新しい原発の設置は不可能なばかりか、停止中の原発の再稼働もできない状態になっています。にもかかわらず、三菱重工は昨年7月の方針を変更していません。労働者や下請けの皆さんの不安は日に日に大きくなっています。
労働者の生活と地域住民の利益を考え、明るい展望を与えるのは地元で発展してきた三菱重工の責務です。三菱重工は原発依存・利益追求型を改め、原発に代わるエネルギー分野など安定し将来性のある産業に切り替え、すべての労働者の雇用と地域経済を守る必要があります。その中で成長産業である造船を続ける方向を打ち出すことが神戸市民と造船に働くすべての労働者の要望に応える道であります。
私たちは集会の名で三菱重工神戸造船所に次のことを要求します。
1. 原発に代わる安定した仕事を確保し、雇用と地域経済を守ること
2. 商船建造撤退方針を見直し、造船の技術を残し、神戸市民の要望に応えること
2011年12月21日
三菱重工神戸造船所の商船建造の継続を求める集会
和田宮公園はこんな公園です
市長は三菱重工の社長に直接商船建造継続の要請をー市議会で金沢市議
12月6日神戸市議会本会議で金沢市議が「3.11後の新しい情勢の元で市長は直接、社長に商船建造継続を要請すべきではないか」と労働者と地域の利益を代表する質問をしました。その他、神戸電鉄粟生線問題、津波対策、子ども病院移転問題など取り上げました。動画はhttp://kanazawa-harumi.com/?p=282を見てください。
東芝は工場閉鎖を撤回せよー北九州市議会が全会一致で決議
この記事を見て、神戸の市議会のあり方を考えらされました。神戸では「三菱重工神戸造船所は商船建造の撤退方針の見直しを」神戸市議会に3回陳情が出されました。いずれも不採択になりました、その理由が「民間企業の決定に口を出さない」ということです。今回の北九州市議会の行動にように、市民生活に重要な影響が出る企業の方針には市も市議会もモノを言うようにしなければ、市民のは守れないのではないでしょうか?
商船建造継続と原発に代わる仕事の開拓を-山本恒男氏の陳述
神戸市議会文教経済委員会での陳述
2011年11月29日 山本恒男
私は16年前同じこの委員会で川崎重工神戸工場での商船建造の復活を川崎重工に要請してほしいと訴えました。当時、川崎重工は地震で神戸工場の船台が破損したが復旧せずにこれを機会に商船建造を坂出工場に移転させる計画を出しました。この時は「神戸での造船の再開を」という川重労働者と市民の声が大きくなり、川重も船台の復旧をしたいきさつがあります。今では2カ月に1度の進水式を行っています。
今回の三菱重工神戸造船所からの商船建造撤退の期日はもう目の前に迫っています。三菱重工神戸造船所は昨年発表した「神戸造船所を原子力発電と潜水艦建造に特化する」という方針をまだ変えていません。しかし
3月11日の東日本大震災と東京電力福島原子力発電所の事故は国民の原発に対する考え方を大きく変えました。現在は国民の声に押され原発の新増設はストップ、再稼働もままならぬ状況です。
こんな事態にも関わらず、国土交通省も兵庫県当局も「三菱重工という民間の企業の決定にはものが言えない」という態度です。唯一、神戸市当局は「私たちはものを言う立場です」「だから、商船建造の継続を三菱重工に要請しているのです」と言われ私たちは力強く思っています。私は福島原発事故以降の状況を考え、今こそ神戸市当局だけでなく神戸市議会も「この際原発の強化方針を見直し、商船建造の継続を」の声を三菱重工に言っていただきたいと思います。
原発をめぐる状況は皆さんご存知のとおりで、神戸造船所の原発部門は労働者数・売り上げ額の約7割を占め、今後の主力と言われてきましたが、この原発職場の仕事は現在なくなってきています。国民の気持ちを考えると当然と言えます。脱原発の声に会社は「原発については政府の方針待ち」とよく言いますが、私たちは原発の再開を待つわけにはいきません。原発に代わる安定した仕事が必要です。商船建造からの撤退の見直しは当然だと思います。労働者もそれを待っています。
造船は世界の成長産業であることは関係者の間では常識です。ただ、好不況の波はあります、が全体としては伸び続けています。昨年は世界も日本も船の建造量は史上最高を記録しました。中国や韓国との競争に勝てないという人もいますがそういう問題ではありません。利益が少ないという問題はあると思いますが昨年は中国も韓国も日本も伸びています。日本の3大海運会社の存在は日本の造船界を助けていますし、政府の支援も技術問題や受注競争支援まで及んでいます。三菱重工も豪華客船2隻、LNG船の受注など受注も復活の気配が見えています。
先日神戸港めぐりの遊覧船に乗りました。川崎重工、三菱重工、神戸空港、ポートアイランドを回る40分のコースですが、観光客には人気コースだそうです。しかし、ここで三菱重工の船がなかったら・・値打ちの半減は明らかです。
川崎重工の進水式に行きました。3000人が参加する大イベントです。三菱重工の進水式も人気です。
平和な神戸港に大型船建造の造船所、中小の多くの造船所、裾野が広い造船産業、地域経済の発展と労働者の雇用を守るために、造船の設備と技術の継承、商船建造の継続は不可欠です。ぜひ三菱重工に商船建造の継続をはじめ、原発に代わる安定した仕事の開拓を働きかけていただきたい。よろしくお願いします。